4月9日放送の「土曜プレミアム・世界法廷ミステリー 罪からの逃亡者」では、
「女子大生請負殺人事件」が取り上げられます。
2002年に韓国で女子大学生が6発もの銃弾を浴び殺害された事件でしたが、
逮捕された主犯は財閥の会長夫人でした。
いったいどのような事件内容だったのでしょうか?
詳しくまとめていきたいと思います。
事件概要とハ・ジヘの顔画像
2002年、梨花(イファ)女子大学法科大学に通っていたハ・ジヘさん(当時21歳)は、
「プールに行く」と言って家を出た後、連絡が途絶えて行方不明になります。
行方不明になってから10日後、ハ・ジヘさんは京畿道河南市(ハナムシ)のある山で頭と顔面に6発の銃弾を浴びて亡くなっているのが発見されます。
当初は無差別殺人事件と思われていましたが、警察の捜査で事件前にハ・ジヘさんの周囲に怪しい人物がいたとい目撃証言などから、計画的な殺人であると警察は判断。
そして、韓国・嶺南製粉会長の妻であるユン・ギルジャ夫人が人を使い、婿のいとこに当たるハ・ジヘさんを殺害させたとして逮捕されました。
事件の背景
事件が起きた経緯をまとめていきます。
ユンギルジャ夫人は娘を政略結婚で判事と結婚させます。
結婚式の仲人を務めた仲人がユンギルジャ夫人に「娘婿が不倫をしている」と嘘の連絡をします。
仲人は娘婿が結婚した際にもらえるはずの謝礼金がもらえなかったため、その恨みから嘘の電話をしてしまいますが、これが悲劇につながります。
ユンギルジャ夫人は「娘婿が不倫をしている」という嘘を
自身の夫が頻繁に浮気をしていたこともあり、本当ではないかと疑います。
ユンギルジャ夫人は電話をしている娘婿を見つけ、「誰に電話をしているの?」と尋ねます。
娘婿は梨花女子大学に通っているハ・ジヘさんが司法試験のことでよく質問をしてくると答えます。
娘婿とハ・ジヘさんは従妹同士で、彼女は司法試験を受けるためによく娘婿に質問していたそうです。
しかし、ユンギルジャ夫人は娘婿が嘘をついていると考え、ハ・ジヘと浮気していると思い込みます。
そして、娘婿を監視するために娘夫婦が寝る寝室に盗聴装置を設置しハ・ジヘさんを尾行するため、探偵などの監視を雇います。
2年にわたる尾行・監視の結果、娘婿とハ・ジヘは浮気関係にないと雇われた探偵たちは判断しますが、
ユンギルジャ夫人だけは浮気していると思い込んだままでした。
自分の夫が浮気していたことから、娘の夫婦生活は絶対に守らなければいけないという強い思いがあったのかもしれませんね。
そして、尾行や監視がハ・ジヘさんの家族にバレます。
しかし、尾行や監視がバレているのに続けたため、裁判沙汰に発展。
もちろん、ユンギルジャ夫人は裁判に負け、ハ・ジヘさん家族に接見禁止命令が出ました。
これに激怒したユンギルジャ夫人はハ・ジヘさんを殺害することを決意します。
ハ・ジヘさんを殺害
ユンギルジャ夫人は1億7500万ウォン(※1750万円)で
甥のユン・ナムシンとユン・ナムシンは高校の同窓である消費者金融業者のキム・ヨンギを雇います。
2人はハ・ジヘさんを1か月間尾行し、拉致して殺害します。
犯行後2人は中国に逃亡しますが、ハ・ジヘさんの家族の尽力もあり、中国公安はユン・ナムシンとキム・ヨンギを逮捕し韓国に強制連行しました。
ユン・ナムシンとキム・ヨンギは韓国の警察に引き渡された後、素直に犯行を自白。
ユンギルジャ夫人も主犯として逮捕されました。
ユン・ギルジャ夫人とユン・ナムシン、キム・ヨンギは無期懲役の判決が下されました。
ユンギルジャ夫人の現在と顔画像
ユンギルジャ夫人無期懲役の判決が下されましたが、12種類の病気を患っているという虚偽診断書を医師に書かせます。
その結果2007年~2013年まで刑務所の代わりに大学病院の「豪華病室」で生活します。
夫が医師に金銭を渡して虚偽の診断書を書かせたようです。
2014年に夫に懲役2年、医師に8か月の判決が下りましたが
控訴審で夫はは執行猶予、医師は罰金刑となりました。
ソウル西部地裁は7日、「女子大生請負殺人事件」の主犯ユンギルジャ(69、女)が刑執行停止を受けられるよう虚偽診断書を作成した容疑で起訴された延世大セブランス病院の医師、パク被告(55)に懲役8月を言い渡した。ユン・ギルジャの夫である嶺南製粉会長の柳遠基(リュ・ウォンギ)被告は会社の資金150億ウォン(約14億円)を横領した容疑で懲役2年を言い渡された。
ユンギルジャ夫人は職業刑務所の中で模範囚として生活しているようです。
ユンギルジャ夫人のハッキリとした素顔は不明でしたが、上記の女性がユンギルジャ夫人のようです。
こちらが実行犯の男たちの画像です。