2024年9月22日放送の【仰天ニュース】では、2016年に横浜市の旧大口病院(現:横浜はじめ病院)で起きた大口病院点滴殺人事件が取り上げられます。
横浜市の大口病院(現・横浜はじめ病院)で点滴で患者が次々と死亡する事件が起きたのは2016年9月のこと。神奈川県警が当初からマークしていたのが、この病院に勤務していた久保木愛弓だ。3ヶ月で患者50人が死亡。患者は看護師を信頼している。こんな殺人鬼が院内に潜んでいたらたまったもんじゃない。 pic.twitter.com/c6hHP5BIK0
— 世間はこいつらを忘れてはならない (@dont4get7) September 26, 2019
入院患者3人の点滴に消毒液を注入して殺害したとして、殺人罪などに問われた元看護師・久保木愛弓被告。
いったいどのような人物なのでしょうか?
久保木愛弓の生い立ち
【顔写真】点滴殺人で元看護師の久保木愛弓(31)を逮捕!
警察&マスコミは事件直後からこの女をマーク。不審死した患者は50人近く、大量殺人を認める供述を始めた模様ー
オウム真理教による殺人は29人、日本の犯罪史を揺るがす展開に!!#久保木愛弓#大口病院#点滴殺人事件 pic.twitter.com/l6pneE3pek— ゆる系速報・ぽん太くん (@JPNG5) July 7, 2018
名前:久保木愛弓(くぼき あゆみ)
生年月日:1987年1月7日
年齢:37歳
出身:福島県
住所:横浜市鶴見区上末吉5丁目 ※事件当時
職業:看護師 ※事件当時
久保木愛弓は福島県出身の1987年1月7日生まれです。
家族構成は両親と弟の4人家族で、父親の仕事の影響で引っ越しが多かったそうです。
小学校時代を水戸市で過ごし、中学進学に合わせて神奈川県伊勢原市へ引っ越します。
父親は久保木被告が小学校2~6年まで海外に単身赴任しています。
母親の供述調書によると、久保木の友人関係については、「多くはなかった」とのこと。
中学時代の成績は普通で、友達も少ないながら充実した日々を送り、久保木被告も中学時代が一番良かったと話しています。
高校は神奈川県公立高校に進学しますが、友人ができずに孤立。
自宅と学校を往復し、本を読み、音楽を聴く毎日を過ごします。
勉強はそれなりの成績で母親の勧めで、看護師になることを決意。
高校卒業後は看護学校に進学し、2008年頃に看護師免許を取得します。
看護師として働き始めた久保木は大口病院で働く前の病院では回復期のリハビリ病棟に配属されます。
基本的な仕事はこなせましたが、臨機応変な対応を求められると、「混乱する」となかなかうまくできず、寮の壁をけって穴をあけたりとストレスを溜め込みます。
ストレス発散のために出会い系サイトを利用し、男性に褒められることに喜びを感じる生活を送っていたそうです。
その後、障害者の病棟に移ると、点滴のルートをとるのに手間取り、患者の家族になじられるようになります。
老人ホームに異動後には、夜勤中に患者さんが亡くなり、同僚が家族になじられるのをみて精神的にショックを受けます。
これらの経験が、久保木被告にとって辛い体験となり、精神的に追い込まれ、
『自分だったらどうしよう』と体調を崩し、2014年に休職
休職明けの2015年5月に事件が起きた大口病院に採用されます。
大口病院では主に夜勤を担当し、事件が起きた2016年9月は3日に1回の頻度で夜勤のシフトに入っていたそうです。
久保木愛弓の母親と事件の動機
久保木愛弓が起こした大口病院点滴殺人事件とは、2016年9月に横浜市の旧大口病院(現:横浜はじめ病院)で点滴を受けた70~80代の入院患者3人が相次いで死亡した事件です。
点滴に消毒液を混入し殺害したとして、神奈川県警は病院の元看護師の久保木愛弓を2018年に逮捕。
起訴内容は16年9月15日~19日ごろ、興津朝江さん(当時78)と西川惣蔵さん(同88)、八巻信雄さん(同88)の点滴バッグに消毒液「ヂアミトール」を注入し、同16日~20日に殺害したとされます。
起訴内容では3名を殺害したとされていますが、2016年7月以降、旧大口病院では入院していた48人もの患者が亡くなっっており、久保木被告が関与している疑いがあります。
被告人質問で久保木愛弓は、
「私の勤務中に(患者が)亡くなるのを避けたかった。(患者の)家族から責められるのが怖かった」
「つらかった。仕事だからと割り切ることができなかった」
と、患者の死と遺族の気持ちに向き合う事ができなかったことを述べています。
最初に殺害したとされる興津朝江さんが自身の勤務時間外に亡くなったと知った時は「ほっとしたという気持ちが大きかった」と述べています。
どうやら終末期患者に対する治療や看取ることに抵抗があり、精神的に辛かったみたいです。
犯行のきっかけとして、2016年4月に別の入院患者が急変して死亡した際の対応を挙げています。
急変時の処置をした久保木被告らに対し、遺族が「看護師に殺された」など激怒したとし、「怖かった」と振り返っています。
また、大口病院に入職する前に「看護師をやめるべきだったと思います」とも話し、自分が看護師に向いていなかったと認めています。
実は、久保木は事件を起こす直前に母親に『看護師を辞めたい』と相談していました。
しかし、母親からは「ボーナスまで頑張ったら」と助言されます。
母親の言葉通りに仕事を続けた結果、「勤務時間外に患者が死亡すれば、患者の家族への対応を避けられる」という誤った考えにとらわれてしまったのかもしれません。
また、久保木愛弓は母親からのしつけが厳しく、よくられていたそうです。
そのため、久保木愛弓の母親を批判する声もネット上では囁かれていました。
なぜ無期懲役に?久保木愛弓の現在
久保木愛弓は、2021年11月に無期懲役判決が下されています。
検察側は1、2審で死刑を求刑していましたが、2024年7月3日に東京高検が、上告を断念すると発表。
無期懲役刑が確定しました。
久保木愛弓自身も起訴内容を認めており、裁判では責任能力も認められていました。
3人以上の殺害は「原則死刑」となりますが、久保木愛弓が犯行当時ASDの特性があり、鬱状態にあったことが減刑の要因になったのではないかと言われています。