今回は三和銀行オンライン詐欺事件の犯人である伊藤素子について取り上げます。
三和銀行オンライン詐欺事件とは銀行のオンラインシステムを悪用した日本初の横領事件です。
今回は伊藤素子と彼女が起こした三和銀行オンライン詐欺事件についてまとめていきます。
三和銀行オンライン詐欺事件とは？
「三和銀行オンライン詐欺事件」は、1981年3月に起きました。
三和銀行の行員だった伊藤素子が、銀行のオンライン端末を利用して架空入金の手続きをし、予め用意しておいた三和銀行の4支店分の架空口座に計1億8000万ものお金を入金し横領します。
伊藤素子は当時愛人関係であった南敏之という男にそそのかされて犯行に及んだとされています。
伊藤素子は犯行当日の午前中に「歯医者に行く」と伝え、そのまま職場に戻ってはきませんでした。
14年間、真面目に働いてきた伊藤素子は周囲からの信頼も厚かったそうです。
しかし、端末機や伝票記録を調べたところ、架空入金をしたのは姿を消した伊藤素子でした。
伊藤素子は1億8000万円のうち、5000万円を引き出しマニラに逃亡しますが、その後、現地で逮捕されています。
伊藤素子と南敏之のプロフィール
名前：伊藤素子（いとう もとこ）
生年月日：1948年11月18日
家族構成：両親、兄1人、姉3人
犯行時の年齢：32歳
勤務先：三和銀行茨木支店
犯行日時：1981年3月25日
逮捕：1981年9月10日
判決：懲役2年6月
伊藤素子は地元の高校を卒業後、三和銀行茨木支店にて預金係として勤務します。
画像の通りの美女で、多くの縁談話もありましたが、本人がイケメン好きだったことや、恋愛に奥手だったといわれており、結婚はしていませんでした。
伊藤素子は入行後まもなく、三和銀行に出入りする関係会社のイケメン社員と不倫関係になります。
12年間も不倫関係を続け、伊藤素子さんは二度も中絶しボロボロになります。
そんななか、伊藤素子の前に現れたのが、南敏之でした。
旅行代理店を経営する南は、最初から妻子がいることを素子に公言。
そんな南の言動が伊藤素子にとっては男らしく見え、不倫関係になります。
また、南は身長185㎝の長身で超ハンサムと、素子の理想の男性だったことも不倫関係になった理由だったようです。
南敏之は会社の経営に行き詰まっており、素子の恋愛感情を利用して彼女に借金をさせ、貢がせます。
伊藤素子は南敏之に貢ぎ、多額の借金を作ってしまいます。
借金は最終的には750万円ほどになっていたといわれています。
貢ぐことのできなくなった伊藤素子に対し、南は銀行のお金を横領するように持ち掛け、事件が起きてしまいます。
2人は金を横領した後、マニラに逃亡する約束をしていました。
しかし、マニラに向かったのは伊藤素子だけでした。
南敏之は伊藤素子さんから受け取った大金で、日本で家族と豪遊していました。
伊藤素子は国際指名手配され、日本へ送還される機内で逮捕。
日本国内にいた南敏之も大阪府警に逮捕されました。※南敏之の年齢は逮捕当時35歳だったと報じられています
伊藤素子と南敏之の現在と画像
1982年7月27日、大阪地方裁判所は伊藤素子に懲役2年6ヶ月、首謀者である南敏之には、懲役5年の実刑判決を言い渡します。
2人とも控訴しなかったため、刑が確定し服役します。
伊藤素子さんは、マニラで拘束中にマスコミのインタビューに応じており、彼女の境遇や『好きな人のためにやりました』とう言葉から同情する声も多かったようです。
伊藤素子は服役しますが、模範囚だったため、2年後の1984年8月に仮釈放。
1990年には、一般男性と結婚しています。
伊藤素子は2022年4月時点で73歳になりますが、現在どのように生活しているかは不明です。
南敏之の事件当時や現在の顔写真は確認できませんでした。
ちなみにネット上ではある男性の写真が南敏行の写真として出回っているみたいですが、どうやら別人のようです。
南敏之は背が高く、イケメンで、実業家だったという情報がありましたが、詳しい素性や現在どうなっているかは不明でした。
伊藤素子の高校や結婚した旦那
伊藤素子の出身は京都で、父、母、兄、姉の5人家族です。
父は高校の教師、母は華道や茶道を教える先生でした。
伊藤素子は控えめな性格で、幼少期は友達も少なく、本を読んで静かに過ごしていました。
また、恋愛にも奥手な性格で、初めての男性が南敏之だったといわれています。
伊藤素子さんの出身高校は地元の商業高校と情報がありました。
伊藤素子は1990年に一般人男性と結婚しています。
伊藤素子は刑期を終えた後、大阪の本屋さんで働き、その後、広告代理店の男性と結婚したそうです。
一説には社長夫人にもなったという話もあります。
三和銀行での事件を承知しながら、受け入れてくれる男性と結婚ができたとうことで、現在は幸せに暮らしているかもしれません。
