2026年1月3日、アメリカのトランプ大統領は「米国はベネズエラに対し大規模な軍事攻撃を成功裏に実施し、ニコラス・マドゥロ大統領とその妻を拘束・国外移送した」とSNSで宣言しました。
アメリカのトランプ政権によるベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領夫妻の拘束について、世界各国で懸念が広がっています。
いったいなぜ、アメリカはベネズエラに軍事攻撃を仕掛けたのでしょうか?
本記事では初心者でも分かりやすいように、背景から理由、経過までを時系列で解説します。
マドゥロ大統領とは誰?ベネズエラの状況を簡単に
ニコラス・マドゥロ大統領は、2013年からベネズエラを率いる左派指導者です。前大統領ウゴ・チャベスの後継者で、社会主義政策を推進してきました。
しかし、ベネズエラは世界最大級の石油埋蔵量を持つ国なのに、経済危機が深刻化。ハイパーインフレーション、食料不足、大量の国民流出が発生し、数百万人が国外へ逃れています。
マドゥロ政権は、2024年の大統領選挙で勝利を宣言しましたが、国際社会の多くは「不正選挙」と批判。
野党側が圧勝した証拠があるのに、無視されたとされています。これにより、米国をはじめ多くの国がマドゥロ政権を「非合法」と見なし、野党指導者(例: マリア・コリナ・マチャド氏)を正当なリーダーと認めていました。
アメリカとベネズエラの関係が悪化した歴史
米国とベネズエラの対立は長年続いています。チャベス時代から反米姿勢が強く、オバマ政権時代に制裁が始まりました。
トランプ第1期(2017-2021)では、制裁を強化。2020年には、米国司法省がマドゥロ大統領を「麻薬テロリズム」の罪で起訴し、懸賞金をかけたほどです。
バイデン政権でも制裁は続き、2025年にトランプ氏が再選すると、圧力が一気にエスカレート。
トランプ大統領は「麻薬流入を止める」と繰り返し、ベネズエラを「麻薬国家」と呼んでいました。
アメリカはなぜベネズエラを攻撃した?分かりやすく解説
アメリカ側の主張する理由は、主に3つです。
麻薬密輸対策: トランプ政権は、マドゥロ政権が「カルテル・デ・ロス・ソレス」という軍関係の麻薬組織を率いていると非難。米国に入るコカインの多くがベネズエラ経由だと主張し、2025年8月にはこの組織を「外国テロ組織」に指定。懸賞金を5000万ドル(約78億円)に引き上げました。攻撃の目的は「麻薬テロリズムの首謀者を捕らえ、米国市民を守る」ことだとしています。
政権の非合法性: マドゥロ政権は選挙不正で権力を維持している「独裁者」と見なし、民主化を促すため。米国務長官マルコ・ルビオ氏は「マドゥロは本物の大統領ではない」と繰り返し述べていました。
資源と安全保障: 裏側では、ベネズエラの豊富な石油を安定供給させる狙いも指摘されます。経済危機で石油生産が落ち込んでいる中、政権交代で米国企業(例: シェブロン)の投資を増やしたいという見方です。
ただし、国際法専門家からは「国連憲章違反」「主権侵害」との批判が強く、議会承認なしの軍事行動は違憲の疑いもあります。ベネズエラ側は「石油を奪うための侵略」と反発しています。
攻撃までの経過:2025年のエスカレーション
攻撃は突然に見えますが、実は数ヶ月かけて準備されていました。
2025年8月~: カリブ海に米軍を大規模展開。空母や戦艦を配置。
9月以降: 「麻薬運搬船」とされる船舶を35回以上攻撃。100人以上が死亡。
12月: CIAがベネズエラの港湾施設をドローン攻撃。
2026年1月2日: マドゥロ大統領が「対話の用意あり」と発言するも、無視される。
1月3日未明: カラカスなどで爆発。軍事基地、港湾などが標的。米特殊部隊(デルタフォースと報じられる)がマドゥロ夫妻を拘束。
トランプ大統領は「法執行機関と連携した作戦」と説明。マドゥロ夫妻は米国へ移送され、ニューヨークで裁判を受ける予定です。
世界の反応と今後の影響
批判側: メキシコ、キューバ、ブラジル、ロシア、イランなどが「国際法違反」「侵略」と非難。国連安保理の緊急会合を要求。
支持・黙認側: 一部のラテンアメリカ右派(例: アルゼンチン)や米国共和党は「独裁者排除」と歓迎。
中立: EUは「国際法遵守を」と慎重。
ベネズエラ国内では非常事態宣言が出され、軍が動員。副大統領らが抵抗を呼びかけていますが、マドゥロ不在で混乱が予想されます。
難民流入や石油価格の上昇も懸念されています。
まとめ:アメリカの狙いは「麻薬対策」と「民主化」だが…
アメリカはなぜベネズエラを攻撃したのか?表向きは「麻薬テロの撲滅」と「非合法政権の排除」です。
トランプ大統領の強硬姿勢が、長期の対立を軍事行動にエスカレートさせた形です。
しかし、国際法の問題や地域不安定化のリスクは大きく、今後の展開が注目されます。ベネズエラ国民の苦しみが少しでも軽減されることを願うばかりです。
