2025年のMLBワールドシリーズ(WS)で圧巻のパフォーマンスを見せ、ドジャースの連覇に大きく貢献した山本由伸投手。
ワールドシリーズ第7戦(11月2日)で「中0日」リリーフ登板し、延長11回に登板して無失点に抑え、勝利投手となりました。
これはMLBポストシーズン史上、日本人投手初の中0日登板であり、極めて異例かつ歴史的な快挙です。
中0日で登板となった舞台裏には山本投手のパーソナルトレーナー矢田修先生の支えがありました。
矢田修先生について、詳しくまとめていきたいと思います。
矢田修先生の支え
矢田修先生(柔道整復師・ボディワーク指導者)は、山本由伸投手(ロサンゼルス・ドジャース)のパーソナルトレーナーとして、2017年のオリックス入団時から支え続け、2025年ワールドシリーズ(WS)での山本投手の「中0日」登板やMVP獲得の原動力となりました。
ドジャース移籍後(2023年オフ)には、チームのトレーニングスタッフとして正式雇用され、ポストシーズン帯同も果たすなど、裏方ながら「裏のエース」と称される存在です。
山本投手の「常識外れの回復力」を生み出した独自メソッドが、ドジャース連覇の鍵を握りました。
矢田修のwiki経歴
矢田修先生は、香川県出身の柔道整復師・ボディワーク指導者です。プロ野球界を中心に、数多くのアスリートの身体機能向上を支える「裏方」のエキスパートとして知られ、現在はロサンゼルス・ドジャースの山本由伸投手のパーソナルトレーナーとして注目を集めています。
筋力偏重のトレーニングから脱却し、身体の「連動性」と「自然治癒力」を重視した独自のアプローチで、選手の常識外れの回復力を実現しています。
|
年次
|
主な出来事・活動
|
|---|---|
|
1959年
|
香川県生まれ。幼少期から身体の動きや自然治癒に興味を持ち、柔道整復師の道へ。
|
|
1970-80年代
|
柔道整復師資格取得後、矢田接骨院を開設。地域のスポーツ選手の治療・リハビを担当。NPO法人スポーツ健康援護会を創設し、スポーツ健康支援を開始。
|
|
1990年代
|
ボディワークの研究を深め、キネティックフォーラムを設立。講演・セミナーを通じ、身体の機能性向上を提唱。野球用具ブランド「Ip Select」の公認アドバイザーに就任(プロ選手愛用のグラブ・ミットなどの技術指導)。
|
|
2000年代
|
独自メソッド「BCエクササイズ」(Body Control Exercise)を開発。筋トレ偏重を批判し、体幹・姿勢の連動性を重視した400種以上のメニューを構築。プロアスリートからの信頼を獲得。
|
|
2017年
|
山本由伸投手(当時オリックス新人)と出会い。入団直後のオフに投球フォームのフルモデルチェンジを指導。以後、専属トレーナーとして18歳から継続サポート。山本の「連投耐性」を養成。
|
|
2023年
|
山本のドジャース移籍に伴い、チームのトレーニングスタッフとして正式雇用。キャンプ・シーズン・ポストシーズン帯同。チーム全体にメソッドを拡大。
|
|
2025年
|
WSで山本の「中0日登板」を支え、ドジャース連覇に貢献。米メディアで「裏のエース」と称賛。山本から「投手としての僕をつくってくれた」と感謝の言葉。
|
山本由伸との出会い
矢田先生と山本投手の出会いは2017年オフです。
山本投手は「プロの身体づくり」を模索していたところ、コーチから「矢田修先生」と紹介されます。
矢田先生は山本投手の投球動画を5分見ただけで、「このままじゃ5年で壊れる。でも、変えれば世界一になれる」と告げます。
山本は迷わず答えた。「全部変えてください」。
山本投手は即了承し、矢田先生の指導を受け、以降の成長(オリックス3年連続投手4冠王、MLB WS MVP)の基盤を築きます。
矢田修のトレーニング方法
1. 核心哲学:「筋肉に頼らない」投球
「ウェイトは禁止。身体が勝手に動く状態を作る」
|
現代トレーニングの問題点
|
矢田流の解決策
|
|---|---|
|
筋肉を大きく → 動作が硬直・怪我増加
|
連動性で力を伝達
|
|
投げ込み過多 → 疲労蓄積
|
回復優先で翌日も最高のパフォーマンス
|
2. 3大原則(矢田の「身体のOS」)
|
原則
|
内容
|
目的
|
|---|---|---|
|
① 姿勢の再教育
|
骨盤・肩甲骨・頭を「ニュートラル」に
|
投球の土台を安定
|
|
② 連動性の覚醒
|
股関節 → 体幹 → 肩 → 腕の「波」を作る
|
力を100%伝達
|
|
③ 回復力の最大化
|
投げた翌日に「昨日より腕が振れる」
|
中0日登板を実現
|
3. 主要トレーニングメニューA. ブリッジ系(姿勢・体幹)
|
メニュー
|
やり方
|
効果
|
|---|---|---|
|
ベーシックブリッジ
|
仰向けで腰を浮かせ、肩甲骨~骨盤を一直線に30秒キープ
|
股関節可動域拡大
|
|
シングルレッグブリッジ
|
片足だけ上げてキープ
|
投球時の片足着地強化
|
|
ローテーションブリッジ
|
ブリッジ状態で上体を左右に捻る
|
投球の「捻り戻し」連動
|
B. フレーチャ投げ(連動性)
|
道具
|
やり方
|
効果
|
|---|---|---|
|
フレーチャ(1.5m槍)
|
軽く助走 → 全身で投げる(20-30m)
|
股関節から腕までの「波」を体感
|
|
フォーム投げ
|
フレーチャ後、同じ動きでボールを投げる
|
投球動作の再現性向上
|
C. 神経・体幹エクササイズ(回復力)
|
メニュー
|
やり方
|
効果
|
|---|---|---|
|
デッドバグ
|
仰向けで手足を交互に動かす
|
体幹と四肢の独立動作
|
|
プランク・バリエーション
|
片手離し、片足上げ
|
微調整力強化
|
|
アイソメトリック・ホールド
|
投球動作の途中で5秒静止
|
神経に「記憶」を刻む
|
4. 1日の流れ例(オフシーズン)
|
時間
|
内容
|
時間
|
|---|---|---|
|
9:00
|
起床 → 軽い散歩
|
15分
|
|
9:30
|
ブリッジ系(3種)
|
30分
|
|
10:15
|
フレーチャ投げ(20本)
|
20分
|
|
10:45
|
休憩(深呼吸)
|
15分
|
|
11:00
|
体幹エクササイズ
|
20分
|
|
11:30
|
キャッチボール(確認のみ)
|
30球
|
|
12:00
|
終了 → 食事・回復
|
ポイント:
- 筋トレゼロ
- 投球は「確認」
- 毎日「昨日より良い」
5. 成果の実例(山本由伸)
|
時期
|
変化
|
|---|---|
|
2017年冬
|
フォーム完全リセット
|
|
2018年春
|
球速140km/h台 → 150km/h超
|
|
2025年WS
|
105球完投 → 中0日2.2回無失点
|
6. 矢田流「絶対禁止」
|
禁止
|
理由
|
|---|---|
|
① ウェイトトレーニング
|
筋肉が主役 → 連動崩壊
|
|
② 投げ込み過多
|
神経疲弊 → フォーム崩れ
|
|
③ 過剰ストレッチ
|
関節緩み → 安定性喪失
|
矢田修の年齢
矢田修先生は、1959年(昭和34年)生まれです。
2025年11月時点で、年齢は66歳となります。
矢田修の結婚と嫁・子供の家族
矢田修先生の家族に関する情報は、公の場でほとんど明かされていません。矢田先生はプライベートを厳重に守るタイプで、インタビューやメディア露出でも仕事中心の話題に留まり、家族のエピソードは一切語られていません。
- 結婚・配偶者: 公表なし。既婚者かどうかも不明です。
- 子供: 公表なし。家族の存在を示唆する記述は見当たりません。
- 親族: 香川県出身で、現在も同県を拠点に活動中ですが、家族の詳細(兄弟、両親など)は非公開です。
- 理由: 矢田氏の活動はプロアスリートのトレーニングに特化しており、個人アカウントのSNSも存在しないため、プライベート情報が漏れにくい構造です。書籍『山本由伸 常識を変える投球術』や関連インタビューでも、家族の話題は一切触れられていません。